ご無沙汰です(笑)田畑 智貴です。
4月12日(水)の練習会で今季初のクロスカントリーを実施予定ですので、今回はクロスカントリーの目的と効果について共有したいと思います。
そもそもクロスカントリーとは、山野を縦断して走ったり歩いたりすることです。
長距離・マラソンのトレーニングで言うと、不整地やアップダウンを走る強化トレーニングになります。
これまで外国人選手が実施する事が主流でしたが、近年は日本でも注目されており、高校・大学・実業団でも取り入れるチームが多くなっています。
■目的と効果は大きく4項目あげられます。
⓵心肺機能の向上
整備された陸上競技場やコンクリートなどの平地を走るのではなく、起伏のあるコースを走ることで心肺機能の強化に繋がります。
上りにおいては、心拍数がインターバルトレーニングの急走期(心拍数が約180拍/分)なみに追い込めるので、心肺機能強化の効果が見込めます。
⓶筋力の強化
起伏のあるコースを走ることで、筋力(脚筋力)の強化に繋がります。
ウエイトトレーニングなどの筋トレとは違い、走りに直結する「動く筋力」を身に着ける事が出来ます。
ここでいう「動く筋力」とは最大パワーを発揮する筋力ではなく、長い距離を走る為に必要な持久的な筋力です。
⓷神経系への刺激
不整地で、芝生や土、上り下りを走ることでバランス感覚が養われます。
整地を走る時と違い、普段使わない部位での接地が必要になります。
足裏全体や指先を使う事も多くなるので、末端の神経まで意識でき、神経系への刺激になります。
⓸ランニングフォームの改善
不整地、起伏を走る為、身体全体・体幹を使って走る事が必要になってきます。
また、動きの切り換えも必要になります。
その中でも私自身が最も大切にしている事は【膝を使った動き】の習得です。
クロスカントリーの最大の目的・効果は、まさにこれと言っても過言ではありません。
こちらについては文章で伝える事が難しい為、練習会での実践形式でお伝えすることにします。
※合わせてアップダウン(上り下り)を走るテクニックもお伝えします。
相乗効果も見込むことができます。
街中を走るのではなく、森林の中を走るので、リラックス効果が得られます。
また、森林の中は日影が多く、不整地で足場も柔らかい為、貧血予防効果もあります。
特に夏場は、気温の高い中、硬いコンクリートを走る事で、発汗による赤血球の損失や、着地の衝撃による赤血球の破壊が懸念されます。
貧血予防の観点からの日陰で足場の柔らかいクロスカントリーは最高の練習と言えます。
Runfeet田畑代表もロードでの距離走を控え、クロスカントリーでマラソン練習を積んでいった実績もあります。
これから気温が上昇してくる時期になってきますので、是非練習スケジュールに取り入れてみてください。
最後に…
私自身、大学時代は頻繁にクロスカントリーを練習に取り入れていました。
最初は半信半疑でしたが、クロスカントリーを活用した距離走やレペティションを取り入れた事で走力がかなり向上した経験があります。
※近年は山道や公園でも歩く方が増えてきているのでルールを守り、安全第一で走行する事が必要です。
又、実業団時代は不調時(上半身・下半身の動きの連動がしっくりこない時)は必ず練習に取り入れ現状の走りをチェックしておりました。
便利で環境が整っている現代社会ですが、あえて人間の原点(山野をかけまわる)に戻ってみることも必要ではないかと思う今日この頃です。
■クロスカントリーとセットで行うことで練習効果を大幅に向上する方法もありますので、またの機会に案内させて頂きます。